caguirofie

哲学いろいろ

ローマへ

#45

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §6 ローマへ *** ――事業論―― (45) ――ボエティウスの時代・第二部―― (もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504) 言いかえると ここで人びとは まぼろしの市民社会をみている。会社…

#44

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §6 ローマへ *** ――事業論―― (44) 第四章《バルカン放浪 *** ――企業論へ向けて――》が ここでの事業関係理論への 直接には 前奏であった。ふたたび参照していただければ さいわ…

#43

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §6 ローマへ *** ――事業論―― (43) 《市民社会》の解放――底流の現実化――は 第一段階として 政治的な解放であると考えられた。 愛欲の解放 つまり 第一の自然的な愛欲(その複岸性…

#42

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §6 ローマへ *** ――事業論―― (42) テオドリックは ゼノ皇帝から 東ローマ帝国の将軍の地位と称号を得たのち 宮廷で 華美な生活に浸っていた ところへ マケドニアのゴートの国の人…

#41

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §5 ローマへ ** ――文学と文明と―― (41) そこで われわれは 新しい文学論を模索しなければならない。愛欲論・家族論そして事業論は 思想として質料論であるが これの方式を 時代に…

#40

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §5 ローマへ ** ――文学と文明と―― (40) われわれは 前章の文明論を受けて 文学論に入ろうとするのであるが まず 東洋的な《A》の文明現実にしろ 西洋的な《B》の文明現実にしろ …

#39

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §5 ローマへ * ――文学と文明と―― (39) 《A》および《B》の二つの方法論が 互いに混在するような社会現実とその社会的な問答過程 この情況の中で 文学論を捉えようとしている。 こ…

#38

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §5 ローマへ * ――文学と文明と―― (38) 《β‐2》の思想――ブッディスム類型――は これを方法としてはわれわれは採らない。他の思想と対比させる意味で 取り上げていくこととした。 …

#37

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §5 ローマへ * ――文学と文明と―― (37) われわれは テオドリック論を この辺で打ち切ろうと思う。かれが ローマへ向けて旅立ち オドアケルの王国を倒してからは その政治の手法な…

#36

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §4 バルカン放浪 *** ――企業論へ向けて―― (36) 以下 すこし脱線して ことばの遊戯を。―― 《ゴーイング・コンサーン》という言葉は その継続( going )が 或る目的を達するまでの…

#35

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §4 バルカン放浪 *** ――企業論へ向けて―― (35) 同じくマルクスに沿うならば 先の引用文にさらに続けて 人間は 一つの類的存在(類関係)である。というのは 人間は 実践的にも…

#34

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §4 バルカン放浪 *** ――企業論へ向けて―― (34) ここでは 個別的な主題から入っていきたいと考える。 労働と疎外という主題なのであるが ここから 事業論へ入っていこうと思う。…

#33

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §4 バルカン放浪 *** ――企業論へ向けて――(33) 労働観というものがあるならば その歴史的な流れを かんたんにみてみよう。 たとえば古代ユダヤ社会における 種・類関係において…

#32

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §4 バルカン放浪 *** ――企業論へ向けて―― (32) 社会主義が出たところで ここで マルクスの思想を取り上げるのが よいと思う。それによって 二種の平面の交錯する現実を 問題解…

#31

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 4 バルカン放浪 *** ――企業論へ向けて―― (31) ここでは 具体的にテオドリックの動きを 追わない。《国家の問題》《孤独》そして《家族論》を さらに展開させたいと思う。まだ …

#30

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――または 家族論―― (30) ただしここで われわれのテオドリックの彷徨は つづく。 ひとことで言って ゴートの《事業》は 対内的に 安定に向かい 対外的に 依…

#29

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――または 家族論―― (29) 階層(内的な)の視点によって捉えうる二種の平面の交錯という過程が 焦点である。 ちなみに 経済的に《むさぼる‐むさぼられる》連…

#28

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――または 家族論―― (28) この意味での《種の相違》にかぎって論じれば・いくらか概念づけようと思えば 次のようになるであろう。 《愛欲関係》においては …

#27

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――または 家族論―― (27) テオドリックのばあい その三角関係ないし 直接契機としての平面二角の種関係は ――その愛欲が いまだ 事実として 複岸性のままであ…

#26 

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――または 家族論―― (26) テオドリックは マケドニアの地にあって 互いに共同してゴート種族を率いながら 憂鬱でも 爽快でも なかった。逆に言って ゴート種…

#25

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――または 家族論―― ここで テオドリックは依然として空位期間にあったと われわれは述べたが もっとも かれが その同胞たちすなわちゴート種族の内にあって 必…

#24

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――または 家族論―― (24) テオドリックの家族論において 時間過程が 焦点である。 ここで 違った角度から われわれの存在=孤独の関係の 時間化について 触…

#23

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――または 家族論―― まず あの問題解決の展開過程としての《場》は この家族関係の形成過程に その限りで ひとしいと思われる。家族どうしと言えども その人格(…

#22

――ボエティウスの時代―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――または 家族論―― テオドリックは この第二のバルカン放浪の時代において あくまで 彷徨に彷徨を重ねていたのであるが われわれは それでは そのかれ自身の基盤であり…

#21

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §3 バルカン放浪 ** ――家族論―― (21) 本章は 前章につづいて《バルカン放浪》と題した。ここでは テオドリックが 種族ごと あらためてマケドニアの地に定住してからの後の バル…

#20

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §2 バルカン放浪 * ――または 孤独―― (20) これは ややこしい議論である。・・・ 議論を中断したかたちで 角度を変えて論じておこう。 愛欲の複岸性に 基軸を置いた形での孤独関…

#19

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §2 バルカン放浪 * ――または 孤独―― (19) さらに続いて論じたい。 次章では ふたたび内面へ戻って 愛欲の現実的な形態(形成態)としての 《家族》をとりあげるつもりである。こ…

#18

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §2 バルカン放浪 * ――または 孤独―― (18) 事業の複岸性は ここでなお 個人の視点にのっとっているなら まず意識の流れの複岸性であろうかと思われる。 一般に かれの現実の錯綜…

#17

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §2 バルカン放浪 * ――または 孤独―― (17) ここで 孤独という主題のもとに論じるべきその内実のいま一つは 自己の一生の《事業》―― 一般的に言って 社会的な活動のそれぞれ一分節…

#16

――ボエティウスの時代・第二部―― もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504 §2 バルカン放浪 * ――または 孤独―― (16) 愛欲の あるいは 性関係の さらにもう少し具体的な事柄を述べておかなければならない。この一連の作品で これまでに具体的に触れたこと…