caguirofie

哲学いろいろ

マルクス葬送

#38

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §47(同感はまだ就いて来ている) 先行的蓄積 previous accumulation(これは スミスからの造語である)→資本→資本制生産→利潤→資本制蓄積というプロセスの構図は マルクスが《資本制蓄積に先行する〈原始(本源的)…

#37

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §46(パスカル) 塩川徹也著《パスカル 奇蹟と表徴》(日本語版 1985)が出たので これに関して 一章を割かせて欲しい。これは パスカルを ひとりのキリスト教護教論者として捉え その護教論の生成過程を かれの…

#36

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §45(会議は躍る) 可愛想に レオナルドよ なぜおまえはこんなに苦心するのか。 *真理――太陽。 嘘――仮面。火はあらゆる詭弁家を焼き尽くして 真理をあらわし明証するものと見なさるべきだ。けだし火はあらゆる本質…

#35

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §44(内なる人の秘蹟) したがって 私たちは落胆しない。私たちの外の人(ό 'εξω)は衰えても 内の人(ό 'εσω)は日々に新たになっている。実に私たちの受ける一時的な軽い患難は それとつり合わないほどの大きな永…

#34

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §43(本源的な 人格の包摂) スミスの《内なる人》について つづけよう。

#33

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §42(人格の交換は理性がおこなう) だが それではスミスは 社会と個人とのあいだに なんの矛盾もないとかんがえたのであろうか。いいかえれば ベンサムのように アトムとしての各個人が それぞれの幸福を追求すれば…

#32

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §41(跳躍から人格を植民する信号交換) 上衣がどんなにすまし顔で現われても 亜麻布は 彼の中に血のつながりのある美わしい価値ごころを認めている。だが 上衣は彼女にたいして 同時に価値が彼女のために上衣の形態…

#31

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §40(重商主義:幸福からの跳躍) そのときわれわれは 上流の人びとの邸宅と家計のなかを紙背している快適性の美しさに 魅惑されるのであり そして いかにすべてのものが かれらの安楽の促進に かれらの欠乏の阻止に…

#30

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §39(幸福ゆえにおつきあいしていく) ところで 真の自然人は所有の発展とともに希薄にはなるが 決してほろびはしない。それは理性の発展にもかかわらず それに対抗して 人々の胸の中に存在しつづける。ことに庶民の…

#29

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §38(同感人=会議人はつねにきわめて幸福である) 寛大で人情のある人びとがもっとも残念に思いがちなのは かれらが いっしょに生活している人びとの背信と忘恩によって 失うものの価値ではない。――とスミスが議論…

#28

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §37(古い会議の復活ということ) 《一般意志 la volonté générale 》には わけのわからない一面がある。あるいは 経験上のことがらとしては わけのわけらない(どちらとも判断の定まらない)先行するものであるとこ…

#27

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 付録の補論――あたらしい会議論へ向けて―― §36(あらためてスミスとルウソ) 近代市民(近代という時代に生きた一人ひとりの人間という意味だが)としての《自由な労働者》――不自由な生活者でもあった――にとっての む…

#26

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §35(ホッブズ) わたしたちは トマス・ホッブズ(1588−1679)について触れておかねばならないかも知れない。たとえば内田義彦は 結論だけを取り出せば スミスが ルソーのホッブズ批判を さらにはホッブズそ…

#25

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §34(国富論) 経済学は その出発点として 人間学の一部であるが 考察する対象領域は よりいっそうひろがります。人間がその一部を占めるところの社会総体を 対象とする。経済学が社会を総体的に考察対象としうるの…

#24

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §33(パスカル) パスカルは 古い表現を使って 会議の宣言を 思索している(《LES PENSÉESパンセ (中公文庫)》)。

#23

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §32(同感) 会議をわたしたちは 井戸端会議でもよいとしてきたから 赤ちょうちんで一緒に( sym- )酒をのむ( -posium )ときの協議であるシンポジウムとよんでもよい。判断力がにぶらなければ よいであろう。同感…

#22

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §31(スミス;利己心) アダム・スミス(1723−1790)が 《国富論 (1) (中公文庫)》で はじめに《分業について》(第一編・第一章)論じたことは その工場内での作業の分割も 社会内での職業の分化も とうぜ…

#21

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §30(ルウソの自己) この会議の宣言は 《ただの労働者》(ドイツ・イデオロギー 新編輯版 (岩波文庫) cf.§13) ひとりの《自由な労働者》(資本論 1 (岩波文庫 白 125-1) cf.§14)が持ったのである。明示的に知…

#20

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §29(会議の宣言)

#19

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 付録 近代市民の会議ということ §28 (ルウソ) 節の区分を 本文と通し番号でつけるけれども これからあとは みな 付録である。 本文で 《会議》ということを いちおうの説明のもとにのみ 持ち出していたから これに…

#18

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §27 われわれは マルクスの《資本》の何分の一もまだ読んではいないが もっと読め もっともっとという声には 必ずしももう従わないでよいと考える。 経済史の問題 経済学文献の研究整理史の問題等々 これを残しつつ…

#17

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §26 〈第一巻 第一編 第一章 商品と貨幣〉のつづきである。 その最終の〈第四節 商品の物神的性格とその秘密〉である。 われわれの愛すべきかにみえる《跳躍の密会》は 一つの信仰形態に原因し この信仰形態は 会議…

#16

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §25 われわれは マルクスが理解した《跳躍点》を 基本出発点とそこからの秘密の跳躍とであると解した。だから 跳躍の密会は 基本出発点を 見に見えては 守りつつ おこなわれるというとき それは しかしながら 無効で…

#15

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §23 われわれは 無効の跳躍は 独立性をみせかけて 密会の運動において その独立性のみせかけを保持すると論じた(§4)。みせかけの独立性でも その生活態度において 会議の出発点を守っているのである。合法的なの…

#14

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §21 マルクスの議論のはこび方は 一方で かの《跳躍点》におけるその跳躍点に対する肯定的な理解(われわれが 会議の出発点とよぶもの に立っているということ)と そして もう一方では まさに跳躍としての出発・し…

#14

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §19 男女両性の結婚は 自由な意志による行為でありその合意にもとづく。主観的な信号の共同化として成立する。 結婚式もしくは披露宴は その記号である。このばあい 式や宴をあげなければ成立しないのではないが 合…

#13

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §17 使用価値は使用また消費されることによってのみ実現される。使用価値は 富の社会的形態の如何になかわらず 富の素材的内容をなしている。われわれがこれから考察しようとしている社会形態においては 使用価値は…

#12

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 補論――使用価値のゆくえをめぐる会議―― §15 マルクスの《研究は商品の分析をもって始まる》(資本論 1 (岩波文庫 白 125-1) Ⅰ・1・1・1)というものだが 《商品はまず第一に・・・その属性によって 人間のなんら…

#11

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §14 いかにして貨幣が資本に転化され 資本によって剰余価値がつくられ また剰余価値からより多くの資本がつくられるかは すでに見たところである。ところで 資本の蓄積は剰余価値を 剰余価値は資本主義的生産を これ…

#10

もくじ→2005-12-23 - caguirofie051223 §13 マルクスは言う。 アダム・スミスは 根本的に間違った分析によって 各個別資本は 不変的構成部分(生産手段)と可変的構成部分(労働力)とに分割されるが 社会的資本(――社会的資本――)は可変資本のみに解消さ…