caguirofie

哲学いろいろ

2010-01-01から1年間の記事一覧

主はみづからが愛する者を懲らしめる。

《ことだま》という言葉が日本語にはありますが わたしの場合にはそもそも初めには《事(こと)霊(たま)》であったろうと見ています。 何かの自然の現象や社会の事件といった《こと》として わたしにひらめきを与えたなら それは 事霊であったのではないか…

三十代に一度・・・〔 μ ‐8〕

もう三十歳代のこと。修道院から どういうわけで出た来ていたのか 聞かずじまいだったが わたしは一度 虫の知らせで電話をかけたことがあった。

最後のデートのいきさつ〔 μ−7〕

失敗に終わったファースト・キスのデートは その前に念入りの準備期間があった。この最後の逢い引きは 冬のことだが その前年の夏に とつぜん μ さんから電話があった。電話をかけてくるなどというのは 初めてのことだった。

μ さんは人間であるか〔 μ −6〕

わたし: Would you marry me? μ さん: I don't know.

μ さんをめぐる歴史年表〔 μ ‐0〕

(1) μ さんのまごころを見た。 (2) 《乗り換えます いいですか》と迫るμ さん。 (3) (上と類似のことがら つづく) (4) ファースト・キスのお話し。μ さんは 笑いが止まらず。 (5) ただし そのあと ふたたび μ さんのまごころを見た。ゆえに…

μ さんの物語〔 μ −5〕

わたしは 十年間の交際をもって キスのときの言葉に代える意味で 無言だった。 ちいさく笑いつづけて 拒む姿勢を見せたので 一息(?)入れたが この時間は じゅうぶんに長く取った。 こうなったからには このファースト・キスをするか・しないかで もはや交…

μ さんの物語〔 μ −4〕

ファースト・キス!?相当深い峡谷に沿った山道を進んでいると 空閑地があったので そこに車を止めて 一休みした。向かい側一面には 杉の林が茂っていたが 視界は開けている。外に出て のんびりしていたが なんとはなしに 二人のあいだに キスの問題が現われ…

マドモワゼル μ の物語〔 μ‐3〕

μ さんの話。 結婚申し込みに 否の返事を――しかも 《これからも 自由に遊びに来てください》との言葉を添えられて――受け取ったあと 結論から言えば かのじょは 三十歳を過ぎたあたりで 修道院に入ってしまいました。風の便りに知ったものです。 事情も知りま…

人間関係ということ(ただし恋愛の)〔 μ‐2〕

高校一年生の初夏。例の μ さんのお話し。 わたしがかのじょを好いているとの噂が校内に広がったころ。部活の仲間が 輪転機(旧いですね!)のある部屋で 印刷をしていたとき。μ さんが そのクラブの顧問の先生を伴なって あとから入ってきた。

いぢめ問題からひろがって

やはり小学生のときのことです。 腕白仲間が遊んでいたところ ある日ある時 仲間のあいだに 長が必要だと皆が思うようになっていました。多少 学力があったわたくしに 視線が集まってきました。言わず語らずに おまえがボスになれというものです。また いわ…

わたしが受けたいぢめ(5)

いじめをしかける者のこころは知らないが 仕掛けられたとき わたしは まず鈍感である。(《鈍感力》だとは思っていないが)。感づいてからは 相手と 相い対峙しているというのが よくある形態である。 幼稚な中にも 精一杯 対峙した事例を述べよう。 いつ頃…

わたしの受けたいじめ(4)〔 μ‐1〕

一度だけ その人( μ さん)のまごころを見たと思った。 自信はなかった。ボーイフレンドとしてやっていけるとは思えなかった。その一度の体験の前にも後にも かのじょの態度・振る舞いに こころが通い合ったと思えることがなかった。 その一度の感覚に希望…

わたしが受けたいじめ(3)

死ねと言われたことは 二度ある。 経営者寄りの実務論しか議論されていない修士課程に よそから入って その経営学のゼミの指導助教授に対して 理論を迫った。また かれは 経営者報酬論を専攻していたが わたしは 付加価値分配論であったから 労使どちらに分…

わたしの受けたいぢめ(2)

変わった事例をと思って・・・ 小学同級生・α さん(女性)の懐かしい話。 結末は 運がよかったというお話。 わたしは 小学四年のときから人前が苦手になりました。それでも 六年のとき 生徒会の役員に立候補せよと勧められて 従いました。α さんは 最高当選…

わたしが受けたいぢめ(1)

高校に入学して間もないころ 昼食の時間に席について 弁当箱を開いてみると おかずが少し なくなっていた。一画がごそっと減っていた。 中学からの友だち・同窓生は 一人もいなかった学級だった。(全校には沢山いた。)その前に 席について弁当を皆が食べ始…

いぢめ雑感

いぢめについて 思い出そうとしてみると どうも わたしは わたしを何らかのかたちでいじめようとした人びとを 言ってみれば 《殺してきた》ようだ。 物騒な言い方をしたが どうもわたしは かれらを意に介さないでいたようで 何ら相手になってやらなかったら…

Le Mort joyeux 

Charles Baudelaire Dans une terre grasse et plein d'escargots Je veux creuser moi-même un fosse profonde, Où je puisse à loisir étaler mes vieux os Et dormir dans l'oubli comme un requin dans l'onde. Je hais les testaments et je hais les t…

わたしといじめ問題

そう言えば いじめについて 直接には考えて来なかった。 わたしは 関心を抑えてきたわけでもなければ 逸らしてきたわけでも 後回しにするといった考えで来たのでもない。 基本的に言って 欠陥を取り除くのではなく その人が自分自身に還ることを促し これを…

いじめ問題

いじめの問題――生徒の自治 生徒会に 生徒たちの共同自治による特別委員会をつくってはどうか。すでにあるだろうか。問題生徒再生委員会と銘打てばよい。いじめは あほで卑怯で精神的な自殺行為だとおしえ合うとよい。むろん 生徒たち自身で 互いに 考えあっ…

霜の降りた月面の中から

霜の降りた月面の中から かのじょの薄氷りが立体派を成して 天体への飛翔に傷ついた雲間から 凍土が油彩画を破って 圧し掛かる砂嵐の下から 葉脈を伸ばして 黄道が公転して 鋭角の傾きが 夕凪を引きずる主体の回転を 海流を揺さぶって 少女の偏西風が 春の雨…

陽があがり

陽があがり 火があがる 不審火が 桶屋の底から 丘を越えて 青空が 寒がっているのだろうか Chicago, Illinois を越えて 氷の国も寒がっているのだろうか 陽があがり 上天に寒い鶴がひとり 長いストローを突き降ろして 極地の水を齧っている 鶴は季節(とき)…

よんではいけないよ

よんではいけないよ よまれてもいけない まじっく・みらーのように 並んで立つとき 奇妙なふたご座が わたしたち遊星のあいだに 気の遠くなる時間が 翔び交う夢をゆめみるものだ 夢があたかも現実であるように この鏡にすがたを映す者は 交差点をよぎるとき …

natural

青い柿の呼吸は 小枝を伝わらず 幹は 風と戯れもせず 明日に流される年輪が倦怠の幅のあいだを けだるそうに 3歩進んで2歩戻る いや 2歩進んで2歩戻る 樹の顔は 形を変えることなく 体温は33度 根毛は泥沼のなかを 愛撫もせず殴りもせず 気孔は塞がり 酸素も…

Je est un autre.

Je est un autre.と嘆くわたしとElle suis le même.と誇るわたしと

そのあわい(恒信風)

そのあわい 神の戦士としての微笑みと 父の息子としての恥ずかしみと のそのあわい たかとかえるとのそのあわい にふとすっぽりおさまって 無重力の遊泳でも意外とない 世界 にまんざらでもない鳥どもの交感を 見たと思っていた

遊魂

遊魂 敵を愛すべし。・・・瞬間ごとに 僕らの魂は外部から与えられる。 (ポール・ヴァレリ:文学論) ああ この 行く河の 冥王の 流れは 星 絶えずして 暖光の しかも あふれる もとの 昼さがり 水にあらず 賽の よどみに 河原の 浮かぶ 寒風の うたかたは …

(木村重信) イメージはロゴスに従属するのではない。 ロゴスはイメージから抽象され、イメージの働きを基礎にして、象徴的な思考が可能になり、その結果として哲学や科学などがうまれた。 このイメージないしその記号としての美術の本質は変貌であって、発…

いのり

私の頬を打つ一筋の偽りの涙よ 私は今起とうとしている だから 打たないでくれ そっと微笑みの中に流れてくれ だから 私の頬を打つ偽りの呪いよ こめかみを伝って私を促す呪いの鼓動よ 私は今発とうとしている だから呪わないでくれ だからそっと気取らず お…

Chiaro-Oscuro ?

海から湧き出たかれは いったい何を食べているのか きみの悲しみ それとも ぼくの不安 第五の次元というのも まやかしだ かれも 同時に きょうの水脈に姿を映すからには 第六の 七・八の識などという 愛も晦渋だ ぼくたちの手が 流れの中から その回遊魚を拾…

Chiaro-Oscuro

かのじょは何を食べているのだろう ぼくの悲しみ それとも 嘲り 第五の次元というのもまやかしだ かのじょも水面に姿を映すからには この時空間を呼吸している 愛も晦渋だ しかし ぼくたちの この手が質量へと変えている それは あるいは この家 この空が ぼ…