2010-12-04 Je est un autre. 詩 Je est un autre.と嘆くわたしとElle suis le même.と誇るわたしと 老練な妖艶がわたし・《Je》のまわりを翔び交い偽りのクピドーの矢を射掛けてくる 両極が放電してやまないわたしだが搦め手・《Elle》は 不実の《Je》を開門してこのとき互いの自由電子のはねつきは もはや 頭にない射手を招き入れ妖艶の核が踊った わたしは貫かれたと認めて また旅立たなければならないかなしみを力として両極の分裂は 射手の側に見えただけなのだから《Je》は三葉虫から屈辱を経てヒトとなる《Elle》はヒトから哀しみを経て詩人となる寄航だ 出港だ静かなる分娩だ