caguirofie

哲学いろいろ

陽があがり

陽があがり
火があがる
不審火が
桶屋の底から
丘を越えて
青空が
寒がっているのだろうか



Chicago, Illinois を越えて
氷の国も寒がっているのだろうか



陽があがり
上天に寒い鶴がひとり
長いストローを突き降ろして
極地の水を齧っている
鶴は季節(とき)を知っているはずなのに
インフルエンザの
島に渡るというのではなく
陽が沈む
たそかれのポケットの中に
冬の火を暖める


いま 優しい不審火をついばみ
長い脚が長い旅にある


    *自分でもわからない作品。