2010-12-05 陽があがり 詩 陽があがり 火があがる 不審火が 桶屋の底から 丘を越えて 青空が 寒がっているのだろうか Chicago, Illinois を越えて 氷の国も寒がっているのだろうか 陽があがり 上天に寒い鶴がひとり 長いストローを突き降ろして 極地の水を齧っている 鶴は季節(とき)を知っているはずなのに インフルエンザの 島に渡るというのではなく 陽が沈む たそかれのポケットの中に 冬の火を暖める いま 優しい不審火をついばみ 長い脚が長い旅にある *自分でもわからない作品。