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古墳時代末期の横穴式石室

古墳時代末期の横穴式石室 大山崎で出土
京都新聞 5月17日(木)10時29分配信


 大山崎町教育委員会は16日、同町大山崎白味才(しろみさい)の発掘調査で、古墳時代末期にあたる7世紀中ごろの横穴式石室が出土したと発表した。「白味才西古墳」と名付けた。この時期では大規模で、同町教委は「大山崎一帯に相当する範囲を治めた、乙訓地域における古墳時代最後の有力者の墓と想定できる」としている。


 共同住宅の建築に伴い、2月中旬から約240平方メートルを調査した。
 残っていた石室は全長5・7メートルあり、このうち埋葬部屋の「玄室(げんしつ)」は幅1・2メートル、高さ1・1メートルで、通路部分の「羨道(せんどう)」は幅0・8メートル、高さ1・15メートル。石室の規模や溝から古墳は一辺10メートルほどの方墳とみられる。
 玄室には人骨や棺はなかったが、副葬品の須恵器や小刀など数点が見つかっている。須恵器の形状から、古墳時代末期と推定した。
 町教委によると、古墳が造られたのは仏教の導入で寺院が建てられ始めた飛鳥時代と重なる。政治的モニュメントが、古墳から寺院に変化していく転換期だったという。
 生涯学習課の古閑正浩課長補佐(43)は「古墳衰退期の様子が分かり、時代の変わり目を考える上で資料的価値は高い」と話す。