caguirofie

哲学いろいろ

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ヘファイストスの混沌に漿液が鋳られて
母なる海が胎児を浮かべ
褐色の大陸を押し開けて
青い輝きを発すれば


白い島々に
錨が降ろされ
斑鳩(いかる)の群れが 帰ってくる


ブリアレオスの葦が母をさまよい
潮流の深みに光る糸を垂れれば
静穏の鐘は明晰を生み
燃える酒精は熱情を 映す


海を行く精神は
キュクロップスの混淆を重ね
月光に豊饒を祝い
太陽の中に梟の眼を 象る


海の民の粘土板に刻まれた 黙示録


  *


金に陶 櫂に弓
山羊にオリーヴ 羊にいちじく
東方のばらの香油に浮かぶ
空中の庭園に熟す光は
王エーゲの没した海の
クノッソスの祭壇を飾り
イリオンの舞台を高め
チリンスの城を照らして
獅子門のミケーネを通り
わが緑の道を航き
波に浮かぶアンフォラの大きな眼
あの梟の双眼を いや輝かせる


火を掲げ帆を掲げ
風に乗り嵐に乗り
青を航き緑を航き
土を起こし都を起こし
剣を取り犂を取り
鷲を従え僭主を従え
野を行き河を行き
茨を摘み苺を摘み
私を歌い牧人を歌い
金を究め銀を究め
三角の島(トリナクリア)に円を引き π を求める人びとよ


へレーネーの人びとよ
神々の殿堂に集う島の人々よ
盃を満たせ
天の 地の 山の 海の 風の 雲の
地の底の河もその渡し守も
滅びに到る門もその番犬も
エトナを鋳る祖神らよ
火焔に繋がれる巨神らよ
ジェラニオムの 棗椰子の
シャボテンの 龍舌蘭の
シセル シカーニ エリミアの同胞よ
玄室を貫く明晰の
コンコルディアの盃を