Derbyshire
オノマトペ:きらきら・ぎらぎら
ひかり・ひかる(光)は ピカッ・ピカピカといったオノマトペか
ら出て来ているらしいですよ。(大野晋に拠っています)。
かがよひ・かぎろひ(かげろふ・陽炎)・かぐつち(火の神。ツは
属格。チ=霊)の √K-G も 擬態語ではないでしょうか。光・日
差しや火・ほのほ(火の穂=炎)などの。
かがやきは 元は かかやきと言って清音だったので系統がちがう
らしいですが けっきょくは オノマトペの仲間に入るのでは?
かがみ(かが(光のつくる影)-み(見)⇒鏡)。
きらきら・ぎらぎら という擬態語は むしろ英語等に語として見
出される(!?)。
○ kaga/ kirakira・giragira (光・輝き)
> kagirohi (陽炎)
> kaga-mi(影見=鏡)
> kage (影・蔭)
○ *ghel- "to shine, glitter"
http://www.etymonline.com/index.php?term=glitter …
> glitter・glisten・gleam・glister・glint・glare
> glass (ガラス)
http://www.etymonline.com/index.php?term=glass&a …
> gold (金・金色)
http://www.etymonline.com/index.php?term=gold&al …
> yellow (黄色)
> Зелёный( zelyonuy ズィリョーヌイ):緑 green
☆ インチキに見間違われることをおそれ 長くつづります。
▲(onlineED: gold )
http://www.etymonline.com/index.php?term=gold&al …
Old English: gold,
from Proto-Germanic(原ゲルマン語): *gulth-
(cf. Old Saxon, Old Frisian, Old High German :gold,
German :Gold,
Middle Dutch: gout,
Dutch: goud,
Old Norse: gull,
Danish :guld,
Gothic: gulþ),
from PIE(原印欧語) root *ghel- "yellow, green," possibly ultimately "bright"
(cf. Old Church Slavonic: zlato,
Russian: zoloto,
Sanskrit :hiranyam,
Old Persian :daraniya-,
Avestan: zaranya- "gold;"
▼(ibid. : yellow )〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
http://www.etymonline.com/index.php?term=yellow& …
Old English :geolu, geolwe,
from Proto-Germanic *gelwaz
(cf. Old Saxon, Old High German :gelo,
Middle Dutch: ghele,
Dutch :geel,
Middle High German: gel,
German :gelb,
Old Norse: gulr,
Swedish :gul "yellow"),
from PIE *ghel- "yellow, green"
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☆ / g / が なくなって半母音のイ( y- )になっているのは
英語の特徴。日本語では 語頭では起こらないけれど 例はある。
書く> kaki-tari > kaita 書いた;嗅ぐ> kagi-tari > kaida
嗅いだ。
さらにこの《金 gold / 黄色 yellow 》の語の行方を ロシア語で
追ってみたい。
▲ ロシア語 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
Золото( zoloto ゾーラタ):金 gold
* 母音がふたつ保たれている。
* / k(g) /なる子音が / z / へと訛っている。
ゴ> ギョ> ヂョ> ゾ。
Жёлтый( zyoltuy ジョールトゥィ):黄色 yellow
* / k(g) /なる子音が 今度は / zy / に変化す
ることで 金=ゾーラタとの違いを出している。
Зелёный( zelyonuy ズィリョーヌイ):緑 green
▲ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ちなみにあらためてインドイラン関係を確認しておきます。
Sanskrit : hiranyam, "gold;"
Old Persian: daraniya-, 〃
Avestan : zaranya- 〃
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☆ 母音が変化している。
/ k(g) / なる子音が / h・d・z / に変化している。
/ haha(母) ∽ kaka (嬶)/ といった交替の変化。
/ -l (r) / なる子音は これらでは / -r / と成っている。
☆ 言語においてオノマトペの占める位置が 侮れないとい
うお話しでした。