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哲学いろいろ

村上春樹スピーチ

 ・・・体制を壁に、個人を卵に例えて、「高い壁に挟まれ、壁にぶつかって壊れる卵」を思い浮かべた時、「どんなに壁が正しく、どんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立つ」と強調した。

☆ 卵であるわれわれ一人ひとりが 壁をつくり支えているという現実を なぜ 見なくてよいのか。
 そうだけれど 変えて行くと言いたいのなら そういう趣旨で 表現しなければいけない。
 われわれは 卵であるのだから ただ 卵である自分の側に立つというだけでは おもしろいはづがあろうか。

《風の歌を聞いた――シンライカンケイ論―― 》
――第四部 風と象と羊とねじまき鳥と――村上春樹をめぐって―― 2005-04-30 - caguirofie
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