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哲学いろいろ

アマテラス語方言(官僚ことば)への批判

Q&Aのもくじ:2011-03-26 - caguirofie


スサノヲ人間語とアマテラス普遍語(科学語ないし人格語)というふたつの概念およびそれらの見比べをとおして考えてみます。

 あやまちうるスサノヲ人間語とあやまち得ない(不可謬性を持つと見なされている)アマテラス科学語かつ人格語との対比です。

 

 雷を 神鳴りと捉えてそこに超自然的なちからをも見ることは 一般に スサノヲ人間語です。これを 放電現象として認識するのは アマテラス科学語でしょう。後者には 経験合理性から見て 普遍性があるというわけです。

 子どもに雷を落とすおやぢに対してそれは あまり褒めたことではないですよ 人間というものについて考えを重ねてさとりを得てくださいと言うのは だいたいアマテラス人格語からの声でありましょう。さとりは 経験合理性ならびに人としての倫理規範に照らして 普遍性がありとうといことだと見なされているというわけです。
 
 でも どうでしょう? 
 雷を落とすというスサノヲ人間語――人間的な あまりに人間的な(?)――は そこで全否定されましょうか?
 決してそうではないと考えられます。怒ることのほうが 愛情に満ちているということは じゅうぶん考えられるからです。このとき アマテラス人格語が言えることは お行儀よくしましょう お父さんの言うことを聞きましょう わるいことをしてはいけませんくらいでしょう。



 アマテラス人格語は それじたいは普遍的な内容を持つと考えられている規範や道徳を表現したものですが けっきょくそれを言う人あるいはおこなう人を問題にするならば 必ずしもその内容どおりには 成っていない。言うこととおこなうこととが食い違っている。

 あるいは アマテラス科学語にしても その科学語じたいは そのときの現在における妥当性のある認識であるにもかかわらず その説明として使っている知識や情報と そのとき問題になっている事柄とが やはり内容において一致していない。ことがあり得ます。つまり 問題をすり替えて さも科学的にただしいことを言っていると見せかけているという場合です。





 あるいはさらに 放電現象を神鳴りだと捉えたからと言って そのスサノヲ人間語が 全否定されるわけではない。アマテラス科学語は あくまで経験世界における経験事象について経験合理性で分かる範囲のことのみを扱っている。したがって 非経験の領域はどうなっているのか これは 扱わない。
 ところが 非経験の場が あたかもわが心に非思考の庭を成らせるといった神の信仰を やはり人は持つに到っている。神をおそれることが 知恵の初めなりとも言われて来ている。
 あっ 神鳴りだという言葉とその意味合いには 科学的な知識としての無知と 反科学的ではなく非科学的な信仰の問題とが潜む。科学が おそらく禁欲してあつかわないと決めている非経験の場 そこにおけるナゾの何ものか これに対するきよらかなおそれを 人は持つ。はずである。
 ここから 知識を活用する知恵が得られ そのようにへりくだる人間こそ 人格語の境地に近いと考えられる。





 したがって要するに 普遍性を問い求めるアマテラス科学語および人格語は あくまで 人びとに共通のヒトとしての自然本性をそなえたスサノヲ人間語から 人間語を基礎として 引き出され築かれていくものと考えられる。人間語を基礎として である。アマテラス普遍語を取り扱いこれを活かすも殺すもそれは スサノヲ人間語に立った人間であるかどうかだと考えられる。月並みなたとえでは 泥沼の中に蓮の花が咲くとか。



 ところで アマテラス普遍語を自由自在に駆使するのは 一般にアマテラス公民です。スサノヲ人間語の世界に生きるスサノヲ市民から言わばアマアガリして 社会の第二階へと上がって行った人びとである。
 よって
 ★ 小さな政府の新しい議論はできませんか?
 ☆ を考えるに当たっては まづ 人間を問題にしたいと考えます。人間あるいはつまり現実が 変わるということ。すでにあたかも二枚舌を駆使するように変わってしまっているのだから 元にもどるということでもある。
 スサノヲ人間語という基礎にもとづきアマテラス普遍語を話すようになること これです。
 いまは実際には アマテラス語は そのひどく訛った方言がいくつか 政財官メディア等々それぞれの世界で 話されている。こういうことではないでしょうか? 訛り過ぎています。






 なお 社会の形態としては インタムラ(村)イズムを考えています。インタナショナルなインタムライズムです。
 主権の存するスサノヲ市民社会(ムラ)が アマテラス公民圏を主導するという。そのために ムラどうしが連携する。世界的に協力する。世界のムラムラが 連携する。それには 企業をも巻き込まなければならないでしょうね。うんぬん。うんぬん。
 おそらくまづ日本が先駆けて アマテラス公民圏からの大政奉還をスサノヲ市民圏が受ける。こういう名誉革命を経ることになるかも分かりません。(それは もっとあとかも分かりません。なにしろ いまは 安全保障の問題があるぢゃないですか?)