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イエス・キリストの磔
1. まづイエス・キリストは ≪ふつうに父ヨセフと母マリアとの
コイトスによって生まれて来た男である人間イエス≫であると同時に
≪父なる神の独り子であり同時にみづからも神であるキリスト≫です。
物語と神学によると そうなっています。
2. イエスは 人間イエスとして 神を伝える活動の中でやがて
自分が木に張りつけにされるさだめにあることを知って 悲しみ大
声を上げて泣きました。
3. そしてこのこと・つまり十字架上の磔刑を受けることについ
ては 神の子キリストが父なる神とともなる存在として 自分〔た
ち〕自身のはかりごととして決めたことである。むろんそう知って
いる。
4. なぜ十字架じょうに去って行くのか? これについては次の
趣旨説明を参照してください。
【Q:闇の中にいた人が光を見たと言えるようになるには? そして
・・・】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/9220149.html
5. 上記(1〜3)は 次のように記されています。:
≪そのこと≫が近づいて来たとき イエスは 弟子たちとオリーヴ山
に行ってゲッセマネの園で 祈る時を持った。・・・
▲ (マタイによる福音書/ 26章 39節) 〜〜〜〜〜〜〜
少し進んで行って、うつ伏せになり、祈って言われた。
「父よ、できることなら、この杯をわたしから過ぎ去らせてくださ
い。しかし、わたしの願いどおりではなく、御心のままに。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
6. あるいは別様に:
▲(ヘブライ人への手紙/ 05章 07節) 〜〜〜〜〜〜
キリストは、肉(=人間イエス)において生きておられたとき、激
しい叫び声をあげ、涙を流しながら、御自分を死から救う力のある
方に、祈りと願いとをささげ、その畏れ敬う態度のゆえに聞き入れ
られました。
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7. つまり単純に分析すれば 人間イエスは大泣きに泣き 神の
子キリストは その自分自身のはかりごとを行なおうと確認した。
となると思います。
8. さてお尋ねの:
★ キリストが十字架に架けられた時泣き言を言っていたのはどん
な感情だったのか?
☆ 感情と心と意志とは すでに述べました。そうではなく ほん
とうにお尋ねなのは 十字架じょうにあるイエスの次の言葉につい
てなのでしょうね。
▲ (マルコによる福音書/ 15章 34節) 〜〜〜〜〜〜
三時にイエスは大声で叫ばれた。
「エロイ、エロイ、レマ、サバクタニ。」
これは、「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのです
か」という意味である。
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9. これは かんたんです。次のように旧約聖書『詩編』の一つ
の詩の冒頭の句をイエスは言ったのであり そこでは やがて神へ
の賛美に転調して行くからです。:
▲ (詩編/ 022編 002節;024〜026) 〜〜〜〜〜〜〜
http://www.bible.or.jp/read/titlechapter.html
2: わたしの神よ、わたしの神よ
なぜわたしをお見捨てになるのか。
なぜわたしを遠く離れ、救おうとせず
呻きも言葉も聞いてくださらないのか。
・・・
24: 主を畏れる人々よ、主を賛美せよ。
ヤコブの子孫は皆、主に栄光を帰せよ。
イスラエルの子孫は皆、主を恐れよ。
25: 主は貧しい人の苦しみを 決して侮らず、さげすまれません。
御顔を隠すことなく 助けを求める叫びを聞いてくださいます。
26: それゆえ、わたしは大いなる集会で あなたに賛美をささげ
神を畏れる人々の前で満願の献げ物をささげます。
・・・
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10. ちなみに そこでは同じく:
▲ (詩編/ 022編 017節〜019節) 〜〜〜〜〜〜〜〜
19: 犬どもがわたしを取り囲み
さいなむ者が群がってわたしを囲み
獅子のようにわたしの手足を砕く。
18: 骨が数えられる程になったわたしのからだを
彼らはさらしものにして眺め
19: わたしの着物を分け 衣を取ろうとしてくじを引く。
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☆ とあるのですが これが磔のときに実際に行なわれたらしく
そのことが記されています。
▲ (マルコによる福音書/ 15章 24節) 〜〜〜〜〜〜
それから、兵士たちはイエスを十字架につけて、
その服を分け合った、
だれが何を取るかをくじ引きで決めてから。(詩編 22:19 )
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11. このような事柄をつうじて見るに 人間イエスはともかく
として 神の子キリストとしては すでに――旧約の時代から――
神のはかりごとにあって ≪人の子≫が木に懸けられることは決まっ
ていた。と考えられているようです。
12. イエスなる男は 悲しみおそれ泣いたのです。