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哲学いろいろ

城島明彦:裏・義経本

もくじ→2004-12-29 - caguirofie041229

裏・義経本

裏・義経本

小説ではないけれど。これから読むところ。あしからず。

  • 義経については まだ大河ドラマでの知識しかない状態であった。
  • その限りで 義経と頼朝との人間関係に 大いに関心があった。あるいは 頼朝とは いったいどんな人間だったのか。
  • ひとつの鍵として 梶原景時の存在があるとおしえられた。義経を中傷を含めた虚偽を交えて 頼朝に報告している云々。
  • 情の厚い義経に 非情の頼朝という対比を示されても いまひとつ納得がいかなかった。頼朝は 義経を自害に追い込んで頼朝に忠誠を果たした平泉の藤原泰衡に対しても 結局要らないと見なして 口実をもうけて殺している。
    • 泰衡は義経を《差し出す》べきであって 《殺し》てはいけなかったとの立ち場を 筆者はとっている。その意味では 敵対して当然だとは考えられる。
  • だが 情のからむ行動が 頼朝にも 報告されている。① 藤原基成の弟で 頼朝の烏帽子親だった信頼。基成は 平泉で藤原秀衡とともに 義経をかくまった元陸奥の守。かれの弟の信頼に対して《頼朝は なかなか強いことを言えなかった》(p.102)とある。
  • ②平家の人間で平頼盛。その母・池禅尼(平宗子)が 頼朝ら幼い源氏の遺子の助命を嘆願して清盛によって叶えられた。《頼朝から厚遇された》(p.187)とある。
  • ふたつとも 情の問題というよりは 恩義のそれなのかもしれないが もし恩義というならば 平氏掃討の恩義が 頼朝は義経にあるはずだから。 
  • 頼朝という人間がよくわからない。非情に徹し 権力の保守にちからを注いだとするのなら もっと巧妙な制度をつくっておいても よさそうなのに。結局 みづからも滅びたと言えば それまでだから その総括で終わらせないなにか説明が欲しい。
    • わたし自身は いまこれを追求して勉強する気持ちがない。
  • 藤原泰衡という人物 なんとも残念な人生のように思われる。兄弟たちも どうしていたのか。口出しできなかったのか。しても かなわなかったのか。
  • 静御前がたいした女性のようである。
  • えとせとら。