caguirofie

哲学いろいろ

Q&Aのもくじ:2011-03-26 - caguirofie


観念の運河をクウキなるゴンドラは今日もゆくのだから パワハラやセクハラは お手の物

1. あぁ われらが クウキなるゴンドラ

玄関を一歩出ると そこは 運河である。

人びとの いや われわれの頭の中に深く穿たれた観念の水路網。

――共同観念または共同幻想

まづは ゴンドラを誂えなければならない。

船をうまくあやつれないと 通行はむつかしい。見えざる交通法規。

ゴンドラは 何を載せているか? いや ゴンドラが 何で出来て
いるか?

クウキですって? いやでも吸わざるを得ない空気のことですか?
ええっ?

クウキで出来たそれぞれの船。


ところが その船の材料であるクウキは 一人ひとりがあつらえる
のではなく すでに千年二千年も昔から仕立て上げられて来たお古
である。

お古のお仕着せ これが われらが運河の通行手形であり うるわ
しきゴンドラである。


    *


2. では このクウキは 何で出来ているか?

3. 思うに マクロとして アマテラス公民の無謬性〔なる神話
としてのクウキ〕であり ミクロとして 上司のガミガミ電波であ
り いづれからも ややもすると 《意識の排泄》が交じって出て
いる。意識のウンコである。

3−1. ゴンドラを漕げば 部下もそれに倣う。パワハラもセク
ハラも この同じ水路をすすむかぎり いかに反対をさけんでも 
むなしい。


4. 《主権者たるスサノヲ市民 ‐ 公僕たるアマテラス公民》と
いう二階建てから成る社会が 国家という社会形態の構造として逆
立ちしてしまっている。一階より お二階さんのほうがえらい。そ
れが アマテラス公民の無謬性なる神話であり そういうクウキと
してゴンドラをかたちづくっている。

5. 官僚や政治家は 間違いを侵さないというゼッタイとしての
お仕着せの船であり 実際にかれらが犯した間違いを知っていても 
これを口に出してはいけないというのが 通行手形の中身である。
〔であった〕。


6. この逆立ちした《アマテラス ‐ スサノヲ》連関制のもと そ
の上下関係に似せて形作られているのが 《上司 ‐ 部下》の関係で
ある。(かくのごとき《フラクタル構造》?)

7. しばしば送られてくるガミガミ電波は やみくもに発する意
識の排泄をともないながら その観念の運河としては・そこを通行
せずばなるまいという部下のあたまの中には けっきょくみづから
がアース役となって この電波を受け止めざるを得ないことになる。

8. パスすることも出来なくないが そうすると このミクロの・
ミニ《観念の運河》は いつまで経っても 同じ絵柄しか写し出さ
ない。まじめな人は アース役となって受けとめ 少しでも運河の
水をきれいにしようと努める。


9. あるいは問題は ガミガミ役にかんしてその自分ひとりの昇
進のためや地位の保守のためではなく そうではなく その電波を
会社のため・省の存続のためという心づもりで発信するときである。

10. 会社がつぶれたら 元も子もないというところから――い
かに人間であることを守り人格をとうとぶ人であっても―― その
電波の命ずる仕事を引き受けなければならないと考える。そういう
ゴンドラの歌がある。

11. 一般に 資本主義とそれに従う共同自治の問題である。

12. かくて 観念の運河を クウキなるゴンドラは今日もゆく。


13. なぜ すなおに《アース役はつらいよ。ネコ灰だらけ》と
言わないのか。その一言で――やがて まわりも・全国民も つづ
くであろうから―― 運河は 消えるものを。