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「面会拒否」は橋下の方である
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20130524/p1
○ この議論について: たぶん 《必要であった》のは 当時の人びとの或る程度一般的な考えとしてであって 橋下氏にとってではないと言われそのことをきちんと説明されると ハルモニたちは困る――絶対的に困る――と思い もう面会のドタキャンよりほかにどうしようもなかったのでしょうね。
江川 紹子 : 日本が誇るべきこと、省みること、そして内外に伝えるべきこと〜「慰安婦」問題の理解のために
http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130525-00025178/
2013年5月25日 12時35分
問題の所在はどこか
そんな思いで、同基金の呼びかけ人であり理事だった、大沼保昭氏(執筆時は東京大学大学院教授、現在は明治大学特任教授)の著書『「慰安婦」問題とは何だったのか』(中公新書)を読んだ。基金が行ったこと、行い得なかったことが非常に抑制的な筆致で書かれ、成果より反省点、問題点、今後の教訓とすべき課題が詳しく書かれていた。『「慰安婦」問題とは何だったのか』「償い」の募金には、多くの国民が協力した。大企業などの協力は得られなかったが、職場での募金や、基金の事業を知った様々な人たちからお金が送られてきた、という。その額は6億円に達した。当時、把握できた「慰安婦」の半数に「償い」を届けたにもかかわらず、基金にはしばしば「失敗した」という評価も下される。それは、韓国での事業展開が難しかったからだ。その原因として、基金自身の問題に加え、次のような諸事情があった、と大沼氏は書いている。
〈韓国世論を変える努力をまったくといっていいほど払わなかった日本政府の消極姿勢。(中略)強硬なNGOの説得に動こうとしなかった韓国政府の無為。元「慰安婦」を「売春婦」「公娼」呼ばわりして韓国側の強い反発を招いた日本の一部の政治家や「論客」と右派メディア。みずからが信ずる「正義」の追及を優先させて、ときに元「慰安婦」個々人の願いと懸け離れた行動をとった韓国と日本のNGO。強固な反日ナショナリズムの下で一面的な「慰安婦」像と国家補償論を報じ続け、多くの元「慰安婦」の素朴な願いを社会的権力として抑圧した韓国メディア。そうした過剰なナショナリズムをただそうとしなかった多くの韓国知識人。韓国側の頑な償い拒否に、被害者を心理的に抑圧する独善的要素があることを批判しようとしなかった日本の「左派」や「リベラル」な知識人とメディア。これらさまざまな要因が相俟って、韓国における元「慰安婦」への償いに不十分な結果をもたらしたのである〉
問題は、どこか1つに集中して存在するのではない。
たとえば日本のメディアは、戦後責任に関わる様々な問題のうち、「慰安婦」問題のみを突出してとりあげ、しかも韓国の「慰安婦」問題ばかりに注目した。しかも、報道の仕方はしばしば扇情的で飽きっぽく、対立を煽るだけ煽り、成果より「失敗」を強調し、そして別の話題に関心が移っていく…。
この本で指摘されている問題は、今に至るまでまったく変わっていない。むしろ、日本の中にも強硬なナショナリズムが育ち上がってきた分、問題は膨らんでいる、と言えるだろう。いわゆる「論客」だけでなく、一般の人たちも、攻撃的で単純な強い物言いを放つ。相手に負けじと自分たちの正当性を言い募る。
「慰安婦」問題とは何だったのか―メディア・NGO・政府の功罪 (中公新書)
- 作者: 大沼保昭
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 新書
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