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哲学いろいろ

儚いガラス瓶の・・・( Mallarme )

ソネット〕儚いガラス瓶の・・・(S.マラルメ


儚いガラス瓶の
臀部の回転から飛び出して
身寄りのない頸は
不意に
言葉を断つ
重苦しい通夜を
花飾ることもなく


お母さんは恋人と二人で
同じ幻想の
泉(シメール)からは
ついに
飲まなかったと思うわ
だって
私 部屋に漂う
冷たい
空気の精(シルフ)なんですもの


尽きることのない
やもめ暮らしのほかに
酒もたたえたことの
ないただの花は
悲しい二人の
悲しい口づけ
闇の中に
薔薇の一輪も
何も
活けることなく
水涸れてゆく