詩(趣き)( Valéry )
とつぜん
詩の懐に抱かれて
酒を喰らっていた口は
詩の綿毛を引き裂いた
おお
わが知性よ
やさしさのこぼれ出ていた
わが母よ
乳液の涸れたまま
に放っておく
この怠慢は
かろうじて
あなたの胸で
白い絆に悩まされて
わたしを揺らしていた
のは しあわせを担った
あなたの心の海の波だ
かろうじて
あなたの薄暗い空の中で
あなたの美の上に
打ち倒されて
わたしは影を吸い込もう
という明晰に
侵されるのを感じていた
Poésie