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哲学いろいろ

#38

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§9 住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』 c

§9−2(つづき)

だから 次に語り口の問題に移る。――つまり そういう結論の結論は 言わずもがなのこととして 実際には間接的に論じられたという見方も成り立つかも知れないから。――もう少し上の縮小構造の問題で補っていうとすれば そのような縮小構造たる一つの観点を大前提として 歴史や社会を・すなわちここでは日本社会を 捉えるなら 上のように 《村における 村と氏神と当屋(当番)の関係だとか それに照応するところの国家における 国家と神と天皇三者の関係》が とりあえず日本人の過去の真実として うかがえる。よって――よって―― この縮小構造という説明手段の さらに初めの中核となっていた真理 これが われわれの決定因だと 結論しなければならない。そういうたぐいの議論だったのだ。

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