caguirofie

哲学いろいろ

#198

もくじ→2005-05-13 - caguirofie

第四部 聖霊なる神の時代

第三十二章b 悪魔はイエスを死に追いやって 勝利したところで イエスの愛(神)を見て 征服された

さて まづ個人的なかたちで 自分の弟子の一人であるユダに裏切られ 逮捕され やしろの次元において 大祭司カヤパから尋問され また 同じやしろの次元ないしこれを超えた次元において 総督ピラトから尋問を受け そうしてここで これら全体的な歴史時間の中でのように 綜合されたかのごとく ピラトとユダヤ人たちとのあいだで イエスは 死刑の判決を受けた。また かれが 自分ではりつけの刑に処せと言ったのではなく あたかもみづからの生命の主張・展開をなおも静かにしっかりと行なう途上で 行き違いはあるにせよ(実際 ローマ人ピラトやイエスに罪を見ていない) 各自がそれぞれ主体的に――ともあれ主体的に――行動するという中で その結果 死刑が取り決められたのである。

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