caguirofie

哲学いろいろ

#197

もくじ→2005-05-13 - caguirofie

第四部 聖霊なる神の時代

第三十二章a 悪魔はイエスを死に追いやって 勝利したところで イエスの愛(神)を見て 征服された

ユダに悪魔がしのび込んだように この世の支配者であるこの空中の権能は 大祭司カヤパや総督ピラトを縛っている。もちろん 神がその手で蔽いをかけたというほどに ペテロや他の弟子たちにも その権能の支配は及んでいる。(つまり 罪のない人はいない。時間的存在でない人はいない)。そこで イエスは 神の貌として 死という過ぎ越しの手段によって 神のみこころを告知したまうが ユダやカヤパをも用いたまうた。このことは カヤパらが あたかも自由意志のない人形のように動かされたことを意味しない。かれらから かれらへの空中の権能の捕縛を取り除いてやるといったような不遜の考えからでもない。(イエスは 自分自身を空しくされ 謙虚の模範であった)。神がかれらを用いたまうのは かれらがその自由意志によって 語の真なる意味で主体的に振る舞うことをつうじてである。主観(自己)が回復され 復活することへと向けて 歴史〔的〕時間が進むことによってである。ここでは みな 自由に 主体的意志によって振る舞っている。

続きを読む