caguirofie

哲学いろいろ

#150

もくじ→2005-05-13 - caguirofie

第三部 キリスト史観

第七章 《妻籠みに八重垣作る その八重垣を》

第五節a アマアガリの時間からもたらされる快活な恐れ

アマアガリの時間をたしかに見出してのように 身体を離れず あの快活な恐れをも辞さず あるいはむしろ この快活な恐れを与えられそれによってみちびかれてのように 前進する人 それは この章の主題によって言うならば 《妻と共に》であったわけですが この《妻籠みに》の内容が 《妻を籠もらせるために》(つまり《罪を犯すならば 死ぬであろう》)から 《妻と共に》(つまり《罪を犯さないために 死ぬべきである》)へと変容する史観の内実にかんしては さらに後の考察へと延ばすことにして――もっともそれは 誰もが 経験的にも承知している現実(あの国家による第一の死を経たのちの現実)ではあるのですが――

続きを読む