caguirofie

哲学いろいろ

#149

もくじ→2005-05-13 - caguirofie

第三部 キリスト史観

第七章 《妻籠みに八重垣作る その八重垣を》

第四節 無感覚は健全さではない

アマアガリの時間は 身体を離れてはありえない。しかも このことは正当にも 第一のスサノヲとクシナダヒメのスガの宮が 第一の死からの復活の後――かれらの中にではなく 今度は われわれの中に――類比的にしかもそれにまさって類比的に 現われるというように 欲情(愛欲)ないし情念一般を離れてはありえない。

  • 《欲情のない生殖》とは 欲情を離れずして 欲情の船が浮かぶのでなければいけない。

基本的な命題として正当にも 次のようにわれわれは言いうる。

聖なる神の国の市民たちは 神に従って生きつつもこの世に寄留する間は恐れと願望 苦痛と喜びを抱いているのである。これらの情念( affectus )は かれらの愛が正しい限り みな正しい。

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