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もくじ→2005-09-23 - caguirofie050923
§31(時代の問題は 人間の相対性)
すでに経験科学の出発点を秘めた人間学の原点をみてきたわけであるが ボルケナウは そうは言わずに――または この段階では そうだという主観を控えめにして―― 思索そして模索をつづけて ここで《かの天才 デカルトがたちあがったのである》(§4・?? p.330)というふうに 議論する。あらためて この社会全体観――普遍学――への切り札を示したのだと。議論を区切っていくとき 一つづつまとまったものとしていくのが われわれの行き方であった。議論を長引かせるのを嫌うし 長引くのも いやだ。
ボルケナウは 延々と材料を吟味しつつ料理し 長々と味わっている。