caguirofie

哲学いろいろ

2010-12-02から1日間の記事一覧

季節が走っていたので

それは化粧室であるかも知れない 楽屋でもあり 舞台でもあり 明日は 桟敷に飛ぶかも知れない 木陰であったかも その寺の境内でも 坂道の途中でも この鉄道のプラットフォームの 脇でもあったかも ひとりの男が走りつづけていた ぼくが 走りつづけていた 幼な…

分身の概念

ものが見えるとき 問わないひとも ものが見えすぎるとき 落ち着かなく 黙るために 無意味を発し始める 紙くずに窒息すると 踊りあがって凝視する 頭の中で拒んでいても 画家気取りのスケッチを語る ばかみたいに 〈わたし〉 ぼくはこの〈わたし〉をしゃべり…

青空

まわれ まわれ 真っ赤な虚空を わが環球よ まわれ 己が連山の端から 限りない粉雪の降り積むように 芽吹き 己が青い半環の上に 朝の陽射しの映えるように のぞくとき わが環礁よ まわれ まわれ