caguirofie

哲学いろいろ

#24

もくじ→2007-04-16 - caguirofie070416

第九章a 男の女に対する関係の問題

スサノヲという一個の存在とその一生涯に 《歴史》が生起したのである。
呪術的な自給自足生活から交換経済へ入って 交換関係社会のなかで《歴史》的な自給自足主体となった。この愛の王国の市民であることは 一個の人間において生起する。しかしながら 交換価値をとおした――少なくとも モノなど交換価値をとおして――社会関係の中から この後史に立ったいわば独立主観(主体)が生起するのであるから かれは 人との関係を問題にしうる。
その社会的な舞台は おおむね おおきく言って国家の問題にたどりつくということであった。これを 身近に見ようと思えば ひとりの男のひとりの女に対する関係――それは 動態――においてである。スサノヲのクシナダヒメに対する関係 オホクニヌシとスセリヒメとの関係 イザナキ・イザナミの関係等々。

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