caguirofie

哲学いろいろ

#14

もくじ→2006-08-13 - caguirofie060813

方法としての人麻呂長歌(その四)

巻三に移ってその雑歌の部の挽歌を引き続いて取り上げたい。

   長皇子(ながのみこ) 猟路(かりぢ)の池に遊(いでま)しし時 柿本朝臣人麻呂の作る歌一首 併に短歌
やすみしし わご大王
高照らす わが日の皇子の
馬並めて み猟立たせる
弱薦(わかこも)を 猟路の小野に
猪鹿(しし)こそば い匍(は)ひ拝(をろが)め
鶉こそ い匍ひ廻(もと)ほれ
猪鹿じもの い匍ひ拝み
鶉なす い匍ひ廻ほり
恐みと 仕へ奉りて
ひさかたの 天見るごとく
真澄鏡(まそかがみ) 仰ぎて見れど
春草の いやめづらしき わご大王かも
(239)

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