caguirofie

哲学いろいろ

#2

もくじ→2006-08-13 - caguirofie060813

漱石英詩註(その一)

夏目漱石金之助という人は 不幸な男であった。
不幸な人であったかどうかは 分からない。その作品の芸術性は ここでは問わない。けれども 一体にかれは 不幸な男であったと思われ それは かれの数編の英詩によく表われている。十一篇ほどから成るようだが それらが全体としてひとまとまりのかれの《うたの構造》をもよく表わし さらにはかれの世界の方法を物語る。


漱石は 明治三十四年(1901)から三十七年までの間に 十一篇の英詩を作った。これらの詩作品を われわれの方法で 読んでみたい。無駄ではないだろう。

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