caguirofie

哲学いろいろ

#13

――ボエティウスの時代――
もくじ→2006-02-26 - caguirofie060226

青春

dix

はじめに社会があった。社会は 自然とともにあった。はじめて禁断の木の実をたべたとき 周囲におなじ会食者の集団をみる。同時に 木の実は 自然の・つまり社会的に必然の産物であると知る。
自然 社会 これは神とともにあったか。
生誕とともに 会食者の中にあって 舌から何かが滑り落ちた。――生誕とともに 社会にあって ことばが生まれた。
言葉は 父を 母を 見出し 隣人を すべての同時代人を 知った。空が 地が 海が ぼくたちをつないでいることを。そして 過去の 未来の 会食者たちを。いくつもの春が 秋が ぼくたちをつないでいることを。
やがて ぼくはふたりの直系の会食者たちをうしなって ぼく自身も 熟して落ちようとするだろう。後の直系の者たちに炬火を渡して。
だが――ローマは ローマの人びとは 同じこの言葉によって 互いに互いを引き離している。しかし そのみごとな均衡をみよ――・・・。
炬火。――

続きを読む