caguirofie

哲学いろいろ

#38

もくじ→2005-09-23 - caguirofie050923

§46b(カルヴァン / ホッブズ / パスカル のつづき)

アウグスティヌスによるスカエウォラやウァロの取り扱い方について 触れておく義務がある。
先にウァロのほう。

単に大衆にとって知らないほうが有益であるだけでなく たとえ偽りであっても 民衆が他のもの(つまり真理)と思うほうが好都合なことが たくさんある。だからギリシャ人も浄めの儀式や密儀を秘密厳守と壁とによって閉ざしたのだ。

ここで彼(ウァロ)は明らかに国と民衆とを支配しているいわゆる賢者たちの手口をすべて暴露したのである。しかし欺く者たちと欺かれる者たちとを等しく占有している悪意にみちた悪霊どもは このような欺瞞を驚くほど喜ぶのである。
アウグスティヌス神の国 1 (岩波文庫 青 805-3)4・31) 

わたしたちは いま ボルケナウがアウグスティヌスに触れて 国家観に言及したゆえをもって この議論をしている。カルヴァン ホッブズの問題から パスカルの問題へ 移っている。

続きを読む