caguirofie

哲学いろいろ

#20

もくじ→2005-09-23 - caguirofie050923

§18(序の三)

序の一(§16)において述べたことは わたしたちの議論の――ボルケナウとの対話の――導入部である。

社会生活は 経済史が基礎であり これを研究するとき 哲学ないし思想史が その研究たる経験科学一般の方法基礎(つまり 思想的な表現としてのそれ)となっているはずであり しかも 生活のであれ経験科学の研究のであれ その主体は 一人ひとり具体的な人間である。
のだから 経済活動ないし哲学活動に対する主観が その意味でやはりいま一つの方法の基礎となっている。ボルケナウは この主観基礎ないしかれの言う人間学を またはこの人間学の視点で ここに長いしかも一連の思索をおこなった。
そのことが 批判をくぐり抜けて われわれの前に残されてきている。

これが その導入部の前提である。

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