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哲学いろいろ

ニッポン列島に刺さった最後の棘――アマテラス天帝によるトヨアシハラ領有なる神勅

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1. 父イザナキは 子のアマテラスにタカ〔ア〕マノハラをおさめよと宣べた。

1-1. タカマノハラ(高天原)は おそらく――むろんタトへだが――雲の
上のどこかの場であろうから この統治の委任は まさしく神話の世界での話で
あると捉えられる。それにとどまる。


2. ところが タカマノハラを主宰するアマテラスは ふつうの地上の国であ
るトヨアシハラ(豊葦原)を その孫であるホノニニギに治めなさいと宣べ伝え
た。この統治委任は 無効である。無主地ではなく 先占の法理にかなわない。

 

 


2-1. もしそれをみとめるなら たとえば こうなる。つまり われわれが
この北の島々をあの時のドサクサに紛れて奪ったものだとしても すでに実効支
配している。そのことは きみたちのアシハラの領有と同じだ。――と答え返さ
れかねない。 

2-2. あるいは あそこに見える無人島は 太古よりわれらが固有の領土な
り。われらが天子の法は 絶対である。きみたちの神勅と同じではないか?――
こう言われてしまうという問題である。これが 棘である。




3. トヨアシハラミヅホの国にはすでにスサノヲの系譜でもあるオホクニヌシ
が先住の人びととともに住んでいる。スサノヲは アマテラスらによってタカマ
ノハラを追い払われて そのイヅモに来たのだ。

4. いや だから よこせと言ったら オホクニヌシらが《くにゆづり》をし
てくれたのだからいいではないか? 

4-1. もしそう言うのなら そのホノニニギ統治権は ゆづられたもので
ある。

4-2. アマテラスの統治せよという司令によって 有効となったのではない。
民主的な話し合いによる。アシハラの人びとの善意によるものだ。いまもその恩
恵の上にある。


5. けれどもしかし それは このアシハラの土地の中でも オホクニヌシら
とは別の先住民であるアイヌの人びとのことが まだ問題である。けっきょく 
ゆづられていないので 征服した。そこはもともとおれたちの土地だと言ってだ
だをこねつづけ戦争にも打って出た分からず屋の単なる帝国主義である。民主主
義に悖った。無効である。

5-1. 日本人は 草の根民主主義が三度の飯よりも好きである。人に迷惑を
かけないことを 深く胸におさめている。足るを知り 隣り人のものを欲しがるこ
となく ものをむさぼることをよしとしない。役員報酬も少なくていい。恥ぢを
知っている。


6. 《2-2》を繰り返そう。
あの島々は 昔むかし大昔に天命によってわれわれの天子がおさめることを任さ
れた土地だ。きさまらが何を言うか。返せ。出て行け。だまって言うことを聞け。
うんぬん――と言ってごり押しされても よき法理がこちらにはない。のではな
いか? 


7. くわしい方 解説・ご教授をよろしく。どう扱えばよいのですか? アマ
テラスの論理は とても通用するとは思えないのですが?