如是我聞:カルヴァリーのイエスとアクマ
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1. キリスト・イエスは 要するに 人間のチカラで戦わなかった
のだと考えられます。
2. だから 十字架上に去って行ったあと 人びとの心に復活した。
3. 話の都合じょう悪魔という言葉を持ち出すなら 悪魔は イエ
スの十字架じょうの死の淵までは よう ついて来なかった。
4. それまでは イエスと同じ足取りで同じ軌跡をたどっていた。
5. イエスが何をするか 寄り添うようにしてしっかりとその行動
を追跡していたのだ。
6. ハリツケの寸前にまで影のごとく寄り添って来ていた。
7. ところが 死の淵にまでは そのみづからの能力によって つ
いて行くことが出来なかった。
8. それでこそ悪魔であった。
9. すでに死んでおり あらゆるものを否定し死にみちびく親分で
ある悪魔も 自分がふたたび死ぬことは 出来ない相談であった。
10. もしそうすれば 即座に一たんよみがえって ふつうのまと
もな存在となる。と思ったとたん 中から炉心溶融を起こして溶けて
行ってしまうとちゃんと知っていた。
11. ゆえに イエスの死の淵の先にまではもう よう来なかった。
住む世界が違うのである。
12. 去って行ったイエスに度肝を抜かれた。
13. よって それまでに罪を犯した者どもを自分の胃袋の中に抱
え込んでいたのが これをすべて吐き出さざるを得なくなった。
14. 文字通り アクマは 腑抜けになったのである。
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