caguirofie

哲学いろいろ

承認されざるぶぶん

はじめに卵黄があった
そして 傷まざる朝があった


名づけ得ぬ天穹に向けて
投げつづけた 朝の
果実が きょうだった


少年は笑ってみせた
聴衆に向かってではなく
観衆が拍手の安心を返した


卵白が揺れたろうが
唇がやや固いと思ったが
満足のゆく微笑みだった


生かされていると感じたろうか
少年の感動はどこからきたのか


響きただよう上をながめて
ぼくはどこを向くべきか 惑った