怒り
Q&Aのもくじ：2011-03-26 - caguirofie
おそらく 《もともと中立である怒り》が まづ瞬間的に起きて そのあと事情や相手および自分の状態を捉え直し考え直すことにより その怒りがやはり中立であると知る。そういう過程の中身は おそらく《自分〔および相手〕を活かすようにその場を捉え直し処理する心へと昇華する》ということだと思われる。
つまりはこの中立性なる心の状態を回復しえない場合に 怒りが起きた原因を 相手の所為だと決めつけることへ短絡する。（そのほうが 手っ取り早いと判断してしまうからだと思われる）。これは 自分についての・相手についての・また情況についての《無理解》に発しているし その同じ無理解へと循環するようにみちびかれることである。
そこにおいて 人と人とのカカハリは 《ブチ切れる》。蛸壺踊りが始まる。
つまり このように脱線して派生するものは 《怒り》とは別の要素だと考えられます。
怒りはむしろ 相手と自分とをしっかりと捉え その場その情況にあって しかるべき対処の仕方を考えよく処理するように促すハタラキであると考えます。中立ですが その瞬間的なコトの起こりにチカラがあるとするなら そのように自分への元気づけであり その問題の場によく処するようにという自己を鼓舞するチカラであると考えられます。
そうしてやがて怒りそのものは消えます。姿を消します。
ただしその怒りが起こったことを反芻するように何度も思い出すことによって 今度は たいてい相手に対する嫌悪や憎しみをつのらせるようになる。この情念は 怒りとは別物です。
怒り
「怒り」について、
基本的には、「赤ちゃん」を想定してみたい。
赤ちゃんが泣いた。
→、だいたい、ほぼ、「お腹が空いた」か、「おしめが濡れた」か、でしょう。
（「寝ぐず」は、高度な、もっと後の話です）
つまり、
「お腹が空いた」が、怒りの元凶、と思います。
《怒り》は 《リセット》です。
それをうながしている合図です。また そのチカラをくれている稲妻です。
むろん おのれに対してうながしおのれみづからを元気づけるチカラなのですが 赤ちゃんは 無条件に――きよらかな心で――親にあまえます。
★ 元凶
☆ という見方をするのは 《怒り》がいつの間にか 別物に変わってしまっていることがあるからです。
怒りは 雷霆のように瞬間的な出来事でありすぐに消えます。けれどもその怒りを覚えたということを想い起こし その想像の中で・怒りが起きた出来事についての言わば責任をどこかに追い求めようとします。
すでにその怒りの想起を催した時点でおのれの心は みづからの魂を抜け出てのように（あるいは 魂をおのれの心から抜け出させてのように） 意志の答責性（ responsibility ）をあいまいにしようとする行為におよんでいます。おれさまには責任はないんだ。決してわたしの所為ではないわと。
かくて きらいなヤツ いやな人間を思い浮かべ ソイツの所為だというあたかも《ヒラメキ》を得て あとは自由自在に嫌悪と憎しみと蔑みとうらみをつのらせ これを託（かこ）ちます。
つまり これが 怒りから――あやまって勝手に――派生させた別物〔たる精神錯乱〕です。まぁ その言葉を使いたくありませんが ルサンチマンとでも言えばいいのでしょうか。
すなわち《怒り》は その千年の恨みをもリセットする雷鳴です。それだけです。神鳴りというのなら 天からの贈り物でしょう。
natural:「怒り」は誕生のようなもの、
こんばんは、ぶらじゅろんぬさん。
わたしの質問を新装開店してくださりありがとうございます。
わたしからは何も出ません。
赤ん坊に「怒り」はあるのかなあ。
無防備にゆだねているような気がするけど。
生まれたての赤ん坊が泣くのは、暗いところから明るいところに出てきてびっくりしたから、肺に空気が入る感覚にびっくりするから、子宮の中のような水圧が無くなってびっくりするから、狭いところを通ってきて痛いから、新しいことだらけで謎だらけで怖いから、他にもいろいろあるんぢゃないかしら。怖いと思うなあ。人生を始めるのは。どこから来たのかも分からない、どのような状態で自分が「安心」するのかも分からない、自分と世界の境目も分からない。自由すぎて怖いっていうか。床も天井もない部屋にいるような恐怖っていうか。
うまく説明できないのですが、「怒り」は誕生のようなもの、のような気もします。何が誕生するのかとかあまり突っ込まないでくださいね。わたしも説明できませんから。ではでは。
★ 赤ん坊に「怒り」はあるのかなあ。――☆ なんですね。
赤ん坊については 分からないし そのまま放っておいてあるし（特にまなぼうとしていないし） ただ推測しているだけです。困ったことに。
★ 無防備にゆだねているような気がするけど。
☆ こうだと思うんですけれど。
もっとも そういう意識があるかどうか？ これも あいまいです。わたしには。
