caguirofie

哲学いろいろ

因果論

Q&Aのもくじ:2011-03-26 - caguirofie
任意の一時点をとってそのとき ワタシの状態は過去の《善と悪とをふくむ原因》の結果として 《善悪の入り混じった》ものとしてみちびかれている。しかもその状態〔から繰り出す行為〕は 未来への《善と悪とをふくむ》原因となって 《善悪の入り混じった》結果をうむ。――このことは あたりまえであるはずです。


ならば そのような・どの時点でもつねに《善と悪とをふくむ》原因かつ結果としての状態にあるワタシについて その行為の軌跡の中から 一本の線としての《善因・善果(または楽果)》やあるいは《悪因・悪果(または苦果)》を そのようにただ一方だけを取り出して これこそが因果関係であるぞと言ったところで 何の意味をも成さない。きわめて一面的で狭い世界観となる。


勤勉は成功という結果をうむと考えられているとしても 怠惰でも成功する場合があれば 勤勉でも失敗することがある。

価値判断をまじえた因果論というのは けっきょく

  人間果(善・悪・無記をふくむ)⇒人間果(善・悪・無記をふくむ)

となるはずです。善⇒善や悪⇒悪などは 一面的すぎて狭い見方しか出来ていないはずです。