caguirofie

哲学いろいろ

suttanipaata

8、学生ナンダの質問>■□■
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1077 ナンダさんがたずねた、
「世間には諸々の聖者がいる、と世人は語る。それはどうしてですか? 世人は知識をもっている人を聖者と呼ぶのですか? あるいは[簡素な]生活を送る人を聖者と呼ぶのですか?」

1078 (ブッダが答えた)、
「ナンダよ。世のなかで、真理に達した人たちは、(哲学的)見解によっても、伝承の学問によっても、知識によっても聖者とは言わない。(煩悩の魔)軍を撃破して、苦悩なく、望むことなく行う人々、──かれらこそ聖者である、とわたしは言う。」

1079 ナンダさんがいった、
「おおよそこれらの<道の人>・バラモンたちは、(哲学的)見解によって、また伝承の学問によっても、清浄になれるとも言います。先生! かれらはそれにもとずいてみずから制して修行しているのですが、はたして生と老衰とを乗り越えたのでしょうか? ・・・・」

1080 師(ブッダ)は答えた、
「ナンダよ。これらの<道の人>・バラモンたちはすべて。(哲学的)見解によって清浄になり、また伝承の学問によっても清浄になると説く。戒律や誓いを守ることによっても清浄になると説く。(そのほか)種々のしかたで清浄になるとも説く。たといかれらがそれらにもとづいてみずから制して行っていても、生と老衰とを乗り越えたのではない、とわたしは言う。」

1081 ナンダさんがいった、
「およそこれらの<道の人>・バラモンたちは、見解によって、また伝承の学問によっても清浄になれると言います。戒律や誓いを守ることによっても清浄になれると言います。(そのほか)種々のしかたで清浄になれるとも言います。聖者さま。もしあなたが『かれらは未だ煩悩の激流を乗り越えていない』と言われるのでしたら、では神々と人間の世界のうちで生と老衰を乗り越えた人は誰なのですか? 親愛なる先生! あなたにおたずねします。それをわたくしに説いてください。」

1082 師(ブッダ)は答えた、
「ナンダよ。わたしは『すべての道の人・バラモンたちが生と老衰とに覆われている』と説くのではない。この世において見解や伝承の学問や戒律や誓いをすっかり捨て、また種々のしかたをもすっかり捨てて、妄執をよく究め明かして、心に汚れのない人々──かれらは実に『煩悩の激流を乗り越えた人々である』と、わたしは説くのである。」

1088.

‘‘Nāhaṃ sabbe samaṇabrāhmaṇāse, (nandāti bhagavā)

Jātijarāya nivutāti brūmi;

Ye sīdha diṭṭhaṃva sutaṃ mutaṃ vā, sīlabbataṃ vāpi pahāya sabbaṃ;

Anekarūpampi pahāya sabbaṃ, taṇhaṃ pariññāya anāsavāse;

Te ve narā oghatiṇṇāti brūmi’’.



1087. Nāhaṃ sabbe samaṇabrāhmaṇā se (nandāni bhagavā)
Jātijarāya nivutāti brūmi
Ye sudha diṭṭhaṃ va sutaṃ mutaṃ vā
Silabbataṃ vāpi pahāya sabbaṃ
Anekarūpampi pahāya sabbaṃ,
Taṇhaṃ pari¤¤āya anāsavā se
Te ve narā oghatiṇṇāti brūmi.



1. Upasiva māṇava pucchā chaṭṭhi - machasaṃ 2. Nandamāṇavapucchā - machasaṃ 3. Diṭṭhiyā na sutiyā na ¤āṇena na silabbatena - si i.
[BJT Page 332] [\x 332/]
1084. Ye kecime samaṇabrāhmaṇā se (nandāti bhagavā)
Diṭṭhena sutenāpi1- vadanti suddhiṃ,
Silabbatenāpi vadanti suddhiṃ
Anekarūpena vadanti suddhiṃ
Ki¤cāpi te bhagavā tattha yathā carantā
Nātariṃsu jātijaranti brūmi.

1085. Ye kecime samaṇabrāhmaṇā se (iccāyasmā nando)
Diṭṭhena sutenāpi1- vadanti suddhiṃ,
Silabbatenāpi vadanti suddhiṃ
Anekarūpena vadanti suddhiṃ

1086. Tece2- muni brūsi anoghatiṇṇo
Atha [PTS Page 209] [\q 209/] ko carahi devamanussaloke,
Atāri jāti¤ca jara¤ca mārisa
Pucchāmi taṃ bhagavā brūhi metaṃ.

1087. Nāhaṃ sabbe samaṇabrāhmaṇā se (nandāni bhagavā)
Jātijarāya nivutāti brūmi
Ye sudha diṭṭhaṃ va sutaṃ mutaṃ vā
Silabbataṃ vāpi pahāya sabbaṃ
Anekarūpampi pahāya sabbaṃ,
Taṇhaṃ pari¤¤āya anāsavā se
Te ve narā oghatiṇṇāti brūmi.