「申」?のはぎ取り成功 キトラ古墳の十二支図
「申」?のはぎ取り成功 キトラ古墳の十二支図
キトラ古墳で十二支図の「申」が描かれている可能性があるしっくい(文化庁提供)
奈良県明日香村の特別史跡・キトラ古墳(7世紀末〜8世紀初め)で、保存のため石室内にある壁画のはぎ取り作業を進めている文化庁は22日、十二支図の「申」が描かれている可能性がある泥に覆われたしっくいのはぎ取りに成功したと発表した。
文化庁によると、19日の作業で縦41センチ、横26センチのしっくい片を西壁の南寄りの場所からはぎ取った。肉眼や赤外線を使った調査では図柄を確認できなかった。今後はエックス線写真を撮影するなどの非破壊調査を通して確認する。
2005年には壁のしっくいを覆った泥に転写された形で十二支図の「午」が見つかっており、申図も同様に顔料が泥側に付着している可能性があるという。
同じく泥に覆われ、それぞれ「辰」(東壁)と「巳」(南壁)の図が描かれている可能性がある場所も順次はぎ取り作業を進め、11月25日に終える予定。
2010/10/22 19:08 【共同通信】