三世紀古墳 鍵穴型
古墳2タイプ、同時に出現か・奈良の古墳群で判明
最古級の前方後円墳群とされる纒向(まきむく)古墳群(奈良県桜井市)を調査中の奈良県立橿原考古学研究所と桜井市教育委員会は5日、勝山古墳(3世紀半ば―同後半)と東田(ひがいだ)大塚古墳(3世紀後半)が、前方後円墳の典型的な形である鍵穴形と分かったと発表した。
これまではどちらも同じ古墳群でみられる前方部が短い「纒向型」とされていた。同古墳群には卑弥呼の墓との見方がある鍵穴形の箸墓(はしはか)古墳(3世紀後半)があり、古墳出現期を探る手掛かりとなりそうだ。纒向型は後円部の直径が前方部の長さの2倍近いのが特徴で、鍵穴形の古墳より古いとみられていた。橿考研の寺沢薫・調査研究部長は「纒向型と鍵穴形が同時期だった可能性がでてきた。纒向型の概念を見直す時期にきている」と話した。(nikkei05日 23:32)