caguirofie

哲学いろいろ

#10

もくじ→2008-07-30 - caguirofie

第一章 《アマテラス‐スサノヲ》体系――その神話的・黙示的世界をとおして――

第二節 《ブラフマン》唯一非顕現神構造

§11a

第三次ブラフマン体制については むしろ現代を超えようともするので 次節にゆづることにする。そこで 第二次ブラフマンによるその基本的構造を いましばらく捉えようと考える。次に掲げる一句は 重要な契機を含むものである。

      ブリハスパティ讃歌 その一
四 汝はいみじき指導もて導き 汝に奉仕する人間を守護す。かかる人に困厄は達せざるべし。汝は焚殺者にして 祈祷を憎む者の悪意を無効になす。ブリハスパティよ こは汝の卓越せる偉大性なり。

アジア的社会形態は このように《祈祷を憎む者の悪意を無効になす》ような体制に 基本的に全般的に あると考えられる。もしそれに対して 西欧的社会形成を参照するなら おそらく 《祈祷を行なう者の悪意を無効になす》というような《社会主体・政治主体=社会学主体・政治学主体》の力が 常に社会的にはたらくといったそのような構造が抽象されるであろう。つまり その意味で イエスも この《祈祷》をおこなった。マルクスも この意味で《祈祷》をおこなった。従って もしそこに《悪意》を見るものがおれば これら祈祷者に対して 広い意味での《魔女狩り》が社会的に行われるのだ。

続きを読む