caguirofie

哲学いろいろ

#4

もくじ→2008-04-22 - caguirofie080422

第一章 《生産》としての政治行為

5 ふたたび《神》のもとでの政治行為

前の二つの節において それぞれ重要な事柄をまだ述べていない。その点について まづ触れなければならない。初めに アマテラスとスサノヲの話については それは かれら自身が 実は神であるという点である。ただ結局はこの点は おそらく 神の代と人の代とが  つながったものであるということ(《天孫降臨》) そのことから 捨象してよいと考えた。

  • 神からの人間の解放は 《人の代》の進むにつれて 古事記でも 成るのであるが そのときも その解放は 神が揚棄されるのであって つまり 人間一人ひとりの中に ふたたび アマテラスやスサノヲの広義の生産行為が保たれていくのでなくてはならないということ このことからである。《神話》を創造した社会を その神話を通して見るということは また そういうことでなければならないはづだ。この点は 或る意味で重要であり 次のカインの場合にも 違ったかたちで 関連を持つと見られることではある。
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