caguirofie

哲学いろいろ

#78

もくじ→2005-05-13 - caguirofie050513

第二部 唯物史観への批判

第六章 理論としてのキリスト史観(2――前提をさらに理論化する)

第四節a 唯物史観は 至聖所に物質を〔のみ〕置き・見る第一の幕屋である

われわれは 時に われわれが 唯物史観と同じ次元で しかもかれらの理論をしっかり取り上げて これを検討し論じるということによって 批判を何故なさないのかとの非難の声をいくらかは聞いております。たしかに かれらの理論(もしくは観想と呼ぶべきところ)はこれを取り上げていますが この非難には一理もあります。ただ この声に対してけりをつけるのではなく 唯物史観にもし重大な欠陥があるとするなら この欠陥を憎み〔人間を愛し〕この欠陥にけりをつけることが われわれの欲するところであり これをインタスサノヲイスムとしたのでありました。ここではなお かたくなにこの行き方を踏襲することにします。

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