#23
もくじ→2006-08-13 - caguirofie060813
性・対関係・相聞 1 ――インタスサノヲイスムについて――(その三)
ここで 相聞歌の問題を取り上げるべきである。
次の点が その原理として考えられる。すなわち インタスサノヲイスムの第二命題である。非アマテラシテ(闇・業)はこれをすべてその自然史の過程――生成・進展・衰退――にまかせるべきだということ。ここから 相聞歌は――つまり あくまで 主観の表現はと言ってもよい―― 発すると言うべきである。この命題の註解は 次の知解行為を そしてその歌の例は その次に引用する歌々を参照することができる。
私たちの言葉が(――つまりそれは まだ内なる言葉・思惟(おも)い これが――) 声となり(――つまり うたとなり――) カミの御言(みこと)が肉に造られたのは 自らを感覚的なものへ用い尽くすことによってではなく それを受け取ることによってである。
(vol.15, ch.11)
- 作者: アウグスティヌス,中澤宣夫
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