caguirofie

哲学いろいろ

Cech & Kundera

Její jméno je Jarmila.

( Her name is Jarmila.)

ボヘミアの 風の流れて
モルダウの そよぐ畔りに
スメタナの 旋律(メロディ)眺め
水晶の 山脈(やまなみ)を聞き


褐色の 珈琲(カーヴァ)の香りに
チェッコ語(チェティシナ)の チェロの音(ね)美味に
乙女子(スレッチナ)の 声澄み渡る。
Její jméno je Jarmila.


ヤルミラの 髪にやさしく
ヤルミラの 髪にやさしく
くちづけの 白くかがやく
モルダウの 流れに落ちて


水面の 城影淡く
さざ波の 灯影ほのかに
スメタナの 調べ漂い
河上の 森の精(ドリアッド)踊る。


河上の 泉に遊ぶ
水晶の 森の女精(ナンフ)は
猟人の 牧歌に誘われ
源の 清水を抜け去り


せせらぎの 音に舞い降り
岩の間の 早瀬駆け降り
渓流の 樹の間駆け縫い
静走の プラハを犯す。


褐色の 珈琲の香りに
城影の 淡いたゆたい
モルダウの 流れに溶けて
ボヘミアの 風そよぐ風。

三十年ほど前

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#10

――ボエティウスの時代・第二部――
もくじ→2006-05-04 - caguirofie060504

§1 豹変――または国家の問題―― (10)

・・・と同時に 

世界自治の第三の局面 これは 存在しないであろう。もしくは 存在させるべくして 存在することは ないであろう。

これである。
消極的に この結論の根拠は すでに第二の局面において 国家は その基本的な原因では ないから。いくらか積極的に しかもなお消極的に その根拠は 階級闘争史観も 《法が法である――むざぼらないが むさぼらないである――ところの自治形式》を その目標としている。これは 第二の局面にほかならなかったから。

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