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哲学いろいろ

Athèna ou Minerve

《考える人》
Un des traits les plus fameux de l'histoire de Minerve est son différend avec Neptune pour donner son nom à la ville d'Athènes. Les douze grands dieux, choisis pour arbitres, décidèrent que celui des deux qui produirait la chose la plus utile à la ville lui donnerait son nom. Neptune, d'un coup de trident, fit sortir de terre un cheval, Minerve en fit sortir un olivier, ce qui lui assura la victoire.

#1

――ボエティウスの時代――

もくじ

第一日( a ) (《精神》‐《無》)

当時 アテナイには見守るべき新しいものは もはや生まれようとはしていなかった。しかし いまだ《現代のもの》としての大きな過去の遺産があった。それは 単にピラミッドの内奥に眠るというのではなく いちだんと高い処に掲げられた・謂わば一つの聖火として 燃えつづけるものがあり 志を持つ人びとを魅了し 実際にも いくばくかの流れ入る人たちを迎え入れていた。
アニキウス・マンリウス・セヴェリヌス・ボエティウス かれも その中のひとりであった。かれは アテナイの哲学者たちの遺産をまなぶ中で そのかたわら 或る機会からひとりの奇妙な異国人と交友をむすび しばしば ともに時を過ごすことになった。異国人は かれなりに《聖火》のもとに集まった者たちの一人であったが 東洋人であるためか 必ずしもそのギリシャの伝統のなかに育ったローマの人・ボエティウスとは 意見が合わなかった。しかし かと言って 二人のあいだに通じ合うものは 何もなかったかといえば そうではなく 互いにその友好をとおして 何がしかさらに新しいものをつかもうという熱意の生まれているのを 知っていた。――
ボエティウスは この日 ナラシンハの滞在している宿を訪れ ナラシンハとかれに連れ添うヴァサンタセーナの歓待を受けた。が しばらくして いつものようにナラシンハの独特の調子で 話が滑り出していった。

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