caguirofie

哲学いろいろ

#40

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§47b(パスカル

パンセ (中公文庫)》の第五章の抄訳をつづける。

323 《わたし》なるもの。
窓に寄って外の道をゆく人を見るひとりの人。もしわたしが通りかかるなら わたしはその人がわたしを見ようとしたのだと考える。もちろん その人はとくべつ わたしを知りもしない。そして人は 美しさのゆえに誰かを愛するということも 愛することにはならない。たとえば美しさは その人が亡くならずに 天然痘で壊され 理由がなくなるから 愛することも消える。
わたしと知り合って つきあいの想い出ができるゆえにわたしを愛するというときは どうか。わたしは《わたし》が愛されているのか。

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