caguirofie

哲学いろいろ

第一部 人間の誕生

もくじ→2005-06-20 - caguirofie050620

第十九章 継体ヲホド天皇は 雄略ワカタケと若日下部王(后)との隠された子である

――くにびとらは あなたのもとに王の敵の心で倒れんとす――
いわゆる神武イハレビコ天皇の条りを 応神ホムダワケの大和への到来として読むならば かれは 九州のヒムカ(日向)から河内のヒノモト(日下。つまり本来は草香)にやって来たということになる。
ヒノモトから ヒムカにやって行き そのアマガケル日子のマツリゴトによって感化しようというのではない。その逆である。生命の木(義の太陽)に背向いて しかるがゆえに 日下にやって来た この含みがここには感じられるという読みが一笑に付され得ないほどの問題が ワケ・タラシ政権には見え隠れするのではないか。
というのは――例によって いつも空想の結論を先に述べるのであるが―― 実際の草香(そのタテツ=港)は 海外から 知識や技術がもたらされる《ヒノモト(日本)》と捉えられていたのではないかと想像されるからであり おそらく この《ヒノモト(日本)の草香》を 《ヒノモトの /もしくは ヒのシタの》と解し直して 《ヒ(アマガケル第一日子)のモトの草香》と定め 《日下》と書いて《クサカ》と読むというふうに 事は推移していったのではないだろうか。

  • これを考えついたあと 西宮一民氏に すでにこの説があったことを知った。
  • 西宮説を採り入れたというかたちであると認めざるを得ない。わたしのは 思いつきであるから。
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