caguirofie

哲学いろいろ

        ――シンライカンケイ論――

もくじ→2005-04-07 - caguirofie050407

第二部 シンライカンケイについて――風の理論――

2005-04-23 - caguirofie050423よりのつづきです。)

第四十八章 出発点にあってすでに《人間が変わる》が視野に入っている。

前章から直接のつづきです。
出発点における人としての存在は 人格関係として 信頼をかちとる。しかるに その経済生活の面では この信頼関係の中から 貨幣価値による評価としての信用が 分立し独立してくる。この信用という指標は おおきく信頼関係のもとに 追求されるのならば それは 勤勉原則であろう。信頼関係なる愛の基礎がないとすれば ガリ勉原則となるものと考えられる。ガリ勉資本主義は 好悪原則なる無原則主義とよく似合うと思われる。

  1. 基本的には あらためて言って 経済信用の自由主義ではなく そしてそれを人格信頼の自由主義へと対抗的に改めるとは必ずしも見ずして(――なぜなら その自由はすでに出発点で大前提であるから 殊更持ち出すことは 社会有力を個人としても目指すことになって 初めの無力の有効を裏切ることになりはしまいか――) そうではなく 信頼の自由関係のもとに信用主義を従属させるということのように思われる。
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