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哲学いろいろ

全体のもくじ→2005-02-06 - caguirofie050206

ポーラの述懐 第二章

第一章(1〜8)→2005-03-25 - caguirofie050325
第二章(9〜10)→本日
第三章(11〜12)→2005-03-31 - caguirofie050331

9.ポールの気づいていないことで わたしが怒っていることがあります。

その後――会うのは 年に 二回もあれば多いほうで 時々手紙をやり取りしていましたが―― この前にお話しした内容が変わることなく 推移しました。その中で どうもポールが 自分では気がついていないことで わたしが ひどく怒っていることがあります。小さなことですが ひとつの事件だと思っていることです。
それ以外では 初めからの印象と評価とが変わることはなかったのですが この件では おかしいのではないかと疑いました。結果は 以前と同じことになったのではあるのですが・・・。
もう学部は卒業したあとの話で 修士課程のとき ポールは フランス政府給費留学生の試験を受けたことがあります。一次試験は わたしの街で おこなわれるというめぐり合わせだったと言います。二日つづくもので その第一日の終わった夜に ポールは その滞在先のホテルから わたしに 気軽に・まったく気軽に 電話をかけてきました。

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