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哲学いろいろ

書評・現代の思想

#47

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 第二部 踏み出しの地点 §11 山口昌男『知の遠近法 (岩波現代文庫)』 g §11−5 どうして 《のらくろはわれらの同時代人》(第四章表題)であるのか。そんな時代錯誤に対しては 現在の地点に立って きみよ 《…

#46

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 第二部 踏み出しの地点 §11 山口昌男『知の遠近法 (岩波現代文庫)』 f §11−4(つづき) 《普遍的な出発点とそこからの多義的な踏み出し》は すでに 獲得されたと言って 批判するのをよすならば 山口はここ…

#45

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 第二部 踏み出しの地点 §11 山口昌男『知の遠近法 (岩波現代文庫)』 e §11−4 天皇制の論議で おまえも 十分条件をみたすように ひとことでも言いたまえと言われると わたしは これに関して 現在の憲法に沿…

#44

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 第二部 踏み出しの地点 §11 山口昌男『知の遠近法 (岩波現代文庫)』 d §11−3 前二節をおぎなっておきたい。 栗本慎一郎の言うように――その所説を字句どおりとってしまうなら―― すべては幻想なのだとすれば …

#43

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 第二部 踏み出しの地点 §11 山口昌男『知の遠近法 (岩波現代文庫)』 c §11−2 山口昌男が語る。 天皇制における《中心》がどのような構造の上に成立しているかということは これまでそれほど論じられている…

#42

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 第二部 踏み出しの地点 §11 山口昌男『知の遠近法 (岩波現代文庫)』 b §11−1(つづき) このように思想の出発点を問うて図式的に整理したものは 現代では――上に見る第(2)段階にあるとするなら―― じっさ…

#41

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 第二部 踏み出しの地点 §11 山口昌男『知の遠近法 (岩波現代文庫)』 知の遠近法 (岩波現代文庫)作者: 山口昌男出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2004/10/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回この商品を…

#40

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §10 《パパラギ―はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集》 パパラギ―はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集作者: 岡崎照男,ツイアビ,Tuiavii出版社/メーカー: 立風書房発売日: 1981/04/30メデ…

#39

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §9 住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』 d §9−3 もう少し整理しながら 迫ってみたい。 大前提―― 一つに《決定因としての真理》 二つに《真理と個人との関係(倫理的な神?)…

#38

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §9 住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』 c §9−2(つづき) だから 次に語り口の問題に移る。――つまり そういう結論の結論は 言わずもがなのこととして 実際には間接的に論じ…

#37

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §9 住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』 b §9−2 批判の第二点は とうぜん 上の第一点から来る。 たしかに 真理と言ってしまえば それは 《神》と表現できなくはなく それが…

#36

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §9 住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』 a §9−1 ところで 意識するとせざるとに拘らず 両ミンゾク学(* すなわち 民俗学および民族学つまり文化人類学)にあっては 研究者は…

#35

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §8 小林昇(稿)《 Das Japantum について――住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』を机上に》―― e §8−5 労働の分業=協業(そこで ハードウェアの道具・機械等も用いられるで…

#34

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §8 小林昇(稿)《 Das Japantum について――住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』を机上に》―― d §8−4 だから どちらにしても 住谷の見解は 実質的な内容として 基礎知識の確…

#33

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §8 小林昇(稿)《 Das Japantum について――住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』を机上に》―― c §8−3 以上をまとめて どういうことが言えるか。 《観念の資本》というのは …

#32

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §8 小林昇(稿)《 Das Japantum について――住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』を机上に》―― b §8−2 人びとは 《エートス》によって 影響されることはある。広い意味の依存…

#31

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §8 小林昇(稿)《 Das Japantum について――住谷一彦『日本の意識―思想における人間の研究 (同時代ライブラリー)』を机上に》 a 小林昇(稿):Das Japantum について――住谷一彦『日本の意識』を机上に―― 誌『…

#30

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §7 網野善彦《中世再考 ?列島の地域と社会?》 b 網野の議論を紹介するしめくくりとして このような中世日本人の自由の限界については こうである。 しかしここでとくに注意しておく必要のあることは 日本の場合…

#29

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §7 網野善彦《中世再考 ?列島の地域と社会?》 a 中世再考 (講談社学術文庫)作者: 網野善彦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/11/10メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (5件) を見る 網野善彦…

#28

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §6 G.ドゥルーズ / F.ガタリ共著《アンチ・オイディプス》 i §6−5(補遺) 《第二章 精神分析と家庭主義》の《第九節 〈過程〉》というところで 《出発し出てゆくこと Partir 》(段落の見出しである)が …

#27

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §6 G.ドゥルーズ / F.ガタリ共著《アンチ・オイディプス》 h §6−4 ドゥルーズとガタリが 自分たちの意見をなかなか 明らかなかたちで 説きそうにないといった点で 議論をつづける。わたしのことばでは わた…

#26

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §6 G.ドゥルーズ / F.ガタリ共著《アンチ・オイディプス》 g §6−3(つづき) ここで さらにあらためて 器官なき充実身体のシャーマンが 台頭してくるのである。パラノイア人に代わって さらに妥当な統一・…

#25

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §6 G.ドゥルーズ / F.ガタリ共著《アンチ・オイディプス》 f §6−3 アメノミナカヌシなるカミとは 類型的に言って 統一神である。唯一絶対の神の場合にも言えるかと思うが 統一というときには 下位の神々を…

#24

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §6 G.ドゥルーズ / F.ガタリ共著《アンチ・オイディプス》 e §6−2(つづき) われわれは 分裂症(* スキゾ・シャーマン)を自然主義的なひとつの極点(* タカマノハラ原理・そのタカミムスヒの力)に固定し…

#23

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §6 G.ドゥルーズ / F.ガタリ共著《アンチ・オイディプス》 d §6−2 しかしながら 前節の議論の中で ドゥルーズおよびガタリとともに われわれも使った《死の本能》という用語 これは 少なくともわれわれは …

#22

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §6 G.ドゥルーズ / F.ガタリ共著《アンチ・オイディプス》 c §6−1(なおつづき) 経済的には 生産のため 消費を生産しなければならないと企画するし 思想的には この経済運営のために 人びとをして 心理的…

#21

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §6 G.ドゥルーズ / F.ガタリ共著《アンチ・オイディプス》 b §6−1(つづき) 死の本能 これがこの身体の名前である。この死には モデルがないわけではない。じじつ 死の充実身体は みづからは動かずして欲…

#20

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §6 G.ドゥルーズ / F.ガタリ共著《アンチ・オイディプス》 a アンチ・オイディプス作者: ジル・ドゥルーズ,フェリックス・ガタリ,市倉宏祐出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1986/05メディア: 単行本 ク…

#19

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §5 栗本慎一郎《幻想としての経済 (角川文庫 (5672))》 幻想としての経済 (角川文庫 (5672))作者: 栗本慎一郎出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1984/05メディア: 文庫この商品を含むブログ (7件) を見る 《経…

#18

全体のもくじ→2004-12-07 - caguirofie041207 §4 R.L.ミーク《スミス マルクスおよび現代》 c §4−2 わざと大雑把な一つのまとめをするのですが マルクスは ひじょうに やっかいである。物神礼拝とか抽象的人間の礼拝とかいうふうに――あやまったタカマノハ…