caguirofie

哲学いろいろ

2010-11-04から1日間の記事一覧

真昼(ド・リル)

平原にはびこる夏の王 真昼 音もなく天(そら)から落ちる 銀の布 静寂 燃え盛る大気 そよともなく 大地は火の衣を纏って うとうとする 果てしなく 野には一点の陰もなく 羊の群れに 涸れた水源(みなもと) かなたに森は 縁(ふち)は薄暗く じっと眠る 重…

ミラボー橋(アポリネール)

ミラボー橋の下をセーヌの河が流れ 僕らの愛は 僕に想い起こさせるのか 喜びはいつも苦しみの後に来たものと 夜は更け時が鳴り 日々は過ぎゆき僕は留まる 手を結び互いにふたり向かいあえば 僕らの腕の 橋をくぐって流れ去るは 永遠(とわ)の眺めの緩やかな…